近年ビジネス界を中心に注目を集めているTableau(タブロー)。
BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)やビジュアル分析ツールと言われますが、BIなどの言葉から敷居が高そうに感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
でも実際は、Tableauはプログラミング無しでも直感的にデータ分析ができたり、ユーザーフレンドリーなツールです。
今回は、Tableauって何?という方に向けて、Tableauの基本的な内容やメリット・デメリットを含めて説明していきます。
Tableauはデータを分かりやすく表示する可視化ツール
Tableau(タブロー)公式サイトでは、下のように書かれています。
Tableau は、接続からコラボレーションまでをスムーズに行える、最も強力でセキュアかつ柔軟なエンドツーエンドのデータ分析プラットフォームです。データのパワーの活用を可能にして、ビジネスをサポートします。個人で利用できるように設計され、エンタープライズ規模に拡張することもできる Tableau は、アクションを生み出すインサイトをデータから引き出せる唯一の BI プラットフォームです。
うーん、と唸ってしまいそうな表現ですが、ひと言で言えば、Tableauはデータ分析プラットフォームです。
動画を見てもらうと分かりやすいと思うのですが、Tableauについて別の言い方をすれば、データを視覚的に理解するためのツールとも言えそうです。
Tableauのメリット
では、Tableauのメリットはどういったものなのか見ていきましょう。
メリット1: 直感的に操作できる
データ分析には、PythonやRなどのプログラミング言語の知識が必要になることも少なくありませんが、Tableauではプログラミングを使わずに(ドラッグ・アンド・ドロップなどの方法で)直感的にデータ分析をすることができます。
Tableauはインタラクティブだったり対話的とも言われるのですが、Excelのような複雑な設定をしなくても、グラフ上をクリックすることでデータをフィルタリングしたり、見たい項目をドリルダウンして深堀りすることができます。
メリット2: データを取り込みやすい
Tableauでは、CSVやExcel、データベースをはじめ、様々なデータ形式に対応しているため、前処理や変換をしなくても、そのままTableau内にデータを取り込めます。
また、Google AnalyticsのようなサービスやAWS等のクラウドとの連携にも対応しているのも嬉しいところ。期間を指定してCSV形式でダウンロードして、それを取り込んで…という作業が数クリックでできるというのは、やはりメリットと言えると思います。
メリット3: データの更新がレポートに反映される
Tableauではデータレイヤーとプレゼンテーションレイヤーが分かれているので、データを更新すれば自動的にレポートにも反映されます。
こういうところがインタラクティブって言われるんだね。
特に時系列のデータを扱うときに便利だったりするのですが、Google Analyticsのようなデータソース以外にも、CSVやExcelのようなデータソースを利用する場合でも、データを差し替えることで、レポートにデータの更新を反映することができます。
メリット4: 社内やチームで共有しやすい
データ分析をする場合、社内やチームで分析した結果を共有することが多いと思いますが、TableauではTableau Server
というブラウザベースの分析環境以外にも、ウェブサイトやメールにコンテンツを埋め込んだり、Tableau Online
で公開することもできます。
また、分析結果を画像やデータとしてエクスポートしたり、クリップボードにコピーする機能もあります。
書き出しの機能が充実してるのは、地味に便利。
メリット5: Tableau Prepでデータのクリーニングやデータフローの操作ができる
Tableau Prepでは、たとえば、条件式で売上が一定以上の地域のデータのみを集計したり、「○○
の場合には△△
、それ以外の場合には××
」という操作が直感的にできます。
TableauにはExcelにあるような関数も用意されているのですが、数億行のデータなど、分析するデータの量によっては読み込みスピードがかなり差が出る場合があります。
Tableauのデメリット
ここまでメリットばかり紹介してきましたが、もちろんTableauにもデメリットはあります。
メリット1: やっぱりそれなりのお値段
Tableauを使うメリットは大きいと思うのですが、やっぱり良いものはそれなりのお値段がするようです。
会社として導入するならまだ良いかもしれませんが、これからTableauをビジネスで活用していこうと考えているような個人の方には悩ましいかもしれないですね。
Tableauの使いやすさを考えると仕方ないのかなぁ。
メリット2: 無料版ではデータの公開が必要
TableauにはTableau Public
という無料版もあるのですが、Tableau Publicでは自分のPC内に保存することができないので、無料版では外部への公開が必要になります。
手軽にデータを俯瞰したり分析結果を残さなくても大丈夫なときは、非公開での保存機能がなくても十分使えるかもしれませんが、大事なデータを分析する場合や、何度か見返したいようなデータを分析する場合には有料版が必要になるかもしれません。
メリット3: より複雑な分析にはプログラミングを使う方が楽になる場合も
Tableauでもデータの結合や関数の機能が用意されているのですが、処理が複雑になる場合には、たとえばPandas
(パンダス)というデータ分析用のライブラリなどを使って分析した方が楽になる場合があると思います。
拡張性という点でも、プログラミングでデータ分析をする方に軍配が上がりそうです。
メリット4: データ作成には不向き
Tableauはビジュアル分析ソフト
と言われるように、データを分かりやすい形で表示したり分析するのに特化しているので、正直な話、Excelのように文書を作ったりデータを一から作ったりといった用途は得意ではありません。
Tableauは「Excelで作ったデータやCSVとかをインポートして使うもの」と思っている方がいいのかもね。
さいごに
今回はTableauについて説明してきました。
僕自身がTableau大好き人間なので、Tableau押しが強くなってしまったかもしれませんが、Tableauは操作が直感的なので、一度慣れればデータ分析を日々の業務に活用しやすいツールだと思います。無料から使うことができるので、気になる方はぜひお試しください。
それでは今回はこのあたりで。閲覧ありがとうございました。