今回の記事では、斜線を使って文字に影を付ける方法について書いてみたいと思います。
斜線の影って何?と思われるかもしれないので、まずは完成後の画像の紹介です。ドロップシャドウが斜線になったようなイメージと言った方が分かりやすいかもしれないですね。
↓ 黒いテキストに茶色い斜線を追加
↓ 黒い線のテキストにミント色の斜線を追加。これにミント色のベタ塗りも追加
ポイントはブレンドツールと複合パス
今回は Illustrator を使っていきます。
これが無くては始まらないので、まずは文字を入力します。細めのフォントだと、斜線が入っているのか何なのか分からなくなってしまうので、太めのフォントで入力します。ここでは「Titillium」という無料フォントを使用しました。
Titillium:
https://www.fontsquirrel.com/fonts/titillium
入力した文字を複製し、端の方にでも移動しておきます。これが斜線の上に重なるベタ塗り部分になります。
斜線をブレンドツールで作成しテキストの下に移動
次に直線ツール(¥
キー)を選択し、文字の左右に2本の直線を引きます。この直線が後で影になるので、お好みの角度に設定しておきます。ここでは45°にしました。
2本の直線を選択し、ブレンドツール(W
キー)を使用します。ブレンドツールを選択した状態で両方の直線をクリックします。
※ 画像ではクリック1、クリック2と書いてありますが、クリックする順番はどちらでも大丈夫です。
↓ クリック後
そのままブレンドツールを選択した状態でエンターキーを押し、ブレンドツールのオプションを表示させます。
間隔を「ステップ数」100くらいに設定します。これも文字や直線の太さによって変わると思うので、お好みで調整して下さい。
あまり間隔が開き過ぎると目立たなくなってしまうので、少し細か過ぎかな?と思うくらいがちょうど良いかもしれません。
ブレンドした直線を選択した状態でテキストの下に移動します(ctr+[
キー)。
クリッピングマスクを作成
今度はテキストの編集です。
テキストを選択し、メニューバーの 書式→アウトラインを作成 でアウトラインを作成します(ctr + O
キー)。そのままテキストを選択した状態で、メニューバーの オブジェクト→複合パス→作成(ctr + 8
キー)で複合パスを作成します。
自分は少し前まで複合パス?何それ?みたいな感じだったんですけど、今回のようにブレンドツールと組み合わせてクリッピングマスクをかける場合によく使う方法みたいです。バラバラになっているオブジェクトをグルーピングするようなイメージだと思います。
↓ 複合パスを作成した状態
※ 複合パスを作らないと下に書いてあるようなクリッピングマスクを作れないので、注意して下さいね。
複合パスができたら、直線とテキストを選択し、メニューバーのオブジェクト→クリッピングマスク→作成 でクリッピングマスクを作成します(ctr + 7
キー)。
これで影の部分ができました。
あとは端に移動しておいた本体部分を重ねあわせて位置を調整すれば完成です!
斜線の色を変えるには?
あーでもないこーでもないと試行錯誤しながらデザインを作っても、この色変えてくれない?と言われることも少なくないと思います。作り方によっては面倒になってしまいますが、そのままブレンドの状態で残しておけば斜線の色の変更も結構簡単です。
テキストが入っているレイヤーの中にある、直線のブレンドグループを選択し、そのままお好みの色を選択します。
例えば直線のブレンドグループを選択した状態で白にすると、下のような感じで簡単に直線の色が白くなります。
黒く塗りつぶしていたテキストレイヤーも、塗りをなし、線を白にすると、こんな感じになります(↓)。あまりテキストを主張させたくないときに便利そうですね。
下の画像のような感じで、テキストオブジェクトを3つ使ってみても面白いかもしれません。下は直線のブレンドグループとベタ塗りのテキストをミント色にして、黒い線だけのテキストを使いました。どれもベタ塗りベースですけど、何となく立体的に見えますよね。
今回の記事は以上です。
最後まで閲覧ありがとうございました。